PART 3Chapter 7 · トレンド系指標 — 方向性を捉える

ボリンジャーバンド

このセクションでは、トレンド系指標 — 方向性を捉えるの重要ポイントを実例とクイズで整理します。

読了目安
10
見出し
4
学習目標
3
このセクションで学べること
  • 1ボリンジャーバンドの構造(ミドル・アッパー・ロワーバンド)と標準偏差の関係を理解する
  • 2スクイーズ→エクスパンションの転換からブレイクアウトを読み取れる
  • 3バンドウォーク中の順張りと逆張りの使い分けを判断できる

ボリンジャーバンドとは

ボリンジャーバンドは、1980年代にジョン・ボリンジャーが開発した指標で、移動平均線を中心に標準偏差(σ)を基準としたバンド(帯)を上下に描いたものです。価格の変動幅(ボラティリティ)を視覚的に捉えることができ、トレンド分析と逆張り分析の両方に活用されます。

用語解説
ボリンジャーバンド(Bollinger Bands)
移動平均線(ミドルバンド)の上下に標準偏差の倍数分だけ離したライン(アッパーバンド、ロワーバンド)を描く指標。統計学的に、±1σに約68%、±2σに約95%、±3σに約99.7%の値が収まるとされます。
ボリンジャーバンドの計算
ミドルバンド = n日SMA アッパーバンド = SMA + k × σ ロワーバンド = SMA − k × σ (σ = 標準偏差、k = 乗数、通常2)

スクイーズとエクスパンション

ボリンジャーバンドの幅は相場のボラティリティに応じて拡大・縮小します。バンド幅が極端に狭まることをスクイーズ、広がることをエクスパンションと呼びます。スクイーズ後のエクスパンションは大きなトレンドの始まりを示唆する重要なシグナルです。

用語解説
スクイーズ / エクスパンション
スクイーズはバンド幅が縮小し値動きが小さくなっている状態で、エネルギーの蓄積期間です。エクスパンションはバンドが急激に拡大する状態で、新しいトレンドの発生を示唆します。

バンドウォーク

強いトレンドが発生すると、価格が±2σバンドに沿って推移する現象が起こります。これをバンドウォークと呼び、トレンドの強さを示す重要なサインです。バンドウォーク中は逆張りは危険であり、トレンドに乗ることが有利です。

ボリンジャーバンドの活用ポイント
  • ±2σタッチ=即逆張りではない。バンドウォーク中はトレンドフォローが正解
  • スクイーズからエクスパンションへの転換はブレイクアウトのチャンス
  • ミドルバンド(SMA)の傾きでトレンド方向を確認する
  • バンド幅(%B指標やBandWidth)で定量的にスクイーズを検出できる
σ倍率:
終値SMA(20)±2σ バンド
ボリンジャーバンドのインタラクティブチャート:期間と標準偏差の倍率を変更してバンドの変化を観察できます

ボリンジャーバンドの売買戦略

戦略条件注意点
逆張り(レンジ相場)+2σで売り、−2σで買いトレンド相場では機能しない
順張り(ブレイクアウト)スクイーズ後にバンド外へブレイクダマシに注意、出来高で確認
バンドウォークフォロー±2σに沿った動きに追従ミドルバンド割れで手仕舞い
具体例
銘柄Bのボリンジャーバンドが過去2週間にわたってスクイーズ状態でした。本日、出来高の急増とともに株価が+2σを上抜けし、バンドが急激に拡大(エクスパンション)し始めました。
スクイーズ後のエクスパンションは新しいトレンドの始まりを示す典型的なパターンです。上方ブレイクアウトなので上昇トレンドの可能性が高く、順張りでのエントリーが有効です。ミドルバンド(20日SMA)を下回ったらトレンド終了のサインと考え、手仕舞いを検討しましょう。
理解度チェック
ボリンジャーバンドのバンド幅が極端に狭まる現象を何と呼びますか?
理解度チェック
株価が+2σバンドに沿って上昇し続ける「バンドウォーク」が発生しています。このとき最も適切な判断はどれですか?
理解度チェック
ボリンジャーバンドの統計学的な特性として、±2σの範囲に株価が収まる確率は約何%とされていますか?